South China Morning Postの記事一覧

    中国本土や台湾への留学を希望する香港人の数が過去最高に

     今年中国本土の大学に出願した香港学生は、2020年よりも約20%多く、2012年以降で最も多い。台湾の大学に出願する生徒数は30%増加し、2015年以来最高レベルになった。South China Morning Postが報道した。  中国本土と台湾の大学で勉強しようとする香港の学生は、ここ数年で最高潮に達している。主要な学生ガイダンスセンターは、香港以外の大学への留学の関心が高まっているのは、政治的懸念や見通しの改善に関連している可能性があると述べた。  「過去2年間で、政府支持派か反政府派かに関わらず、より多くの学生が香港を離れてさらなる研究を続けることが適切と感じる傾向にあった。現在の香港の環境が、彼らにとって好ましいものではなくなったことを反映しているかもしれない」とHok Yau Clubの生徒ガイダンスコンサルタントのNg Po-Shingは述べた。  教育コンサルタントによれば、中国本土と台湾への出願の増加は、コロナパンデミックによってもたらされた旅行制限の中でさえ、英国や豪州などの国々と同様に増えていた。  中国教育香港センターが発表したデータによれば、今年は高校卒業生から4,783件の出願があったそうだ。中国本土の学校に出願するための主要な窓口だ。去年の3,993件から19.7%増加し、2012年に中等教育の卒業証書(DSE)大学入試が開始されて以来最大となった。  一方台北でも似たような状況だという。台北経済文化代表処が発表した数字によれば、今年の香港から3,696件の申請書を受け取った。2020年の3,603件から30.3%増加したことが分かった。2015年に6,016件が出願した時以来で最大の数字だ。  香港はコロナパンデミックが収束しつつあるが、それでも政治的な不安が大きく海外に活路を見出しているものと思われる。国家安全法が香港の衰退を決定づけたと言える。✒

    中国の閉鎖的な国境は外資の事業運営にとって深刻な問題

     多くの企業は、厳格な渡航制限により中国でのビジネスの方法を根本的にシフトする可能性がある。中国の外国人人材プールが完全に回復しない懸念が広がっている。South China Morning Postが報道した。  積極的に移動制限を課し、広範囲での検査を義務付けることによって、中国はコロナの発生を迅速に取り締まり大部分でパンデミックを寄せ付けなかった。しかし、訪問者に対して国境を封鎖することは、多くの外国企業が中国でビジネスを行なうことを困難にしている。経済的影響も大きなものになると予想される。  外国人労働者が海外の家族を訪問した後帰国できる予測可能な仕組みがない場合、欧州の企業は従業員が愛する人と会うために中国を去るだろうと心配している。中国事業の幹部は、重要な資産となる駐在員を維持できないのではないかと懸念している。  欧州商工会議所が発表した調査によれば、回答者の68%が中国の入国制限が最大の課題だとした。中国の人材プールが完全に回復しない懸念について、非常に落胆するとも述べた。  欧州商工会議所理事のCharlotte Rouleは「国境閉鎖が長ければ長いほど、外国人の専門知識を必要とする企業の状況は悪化する」と述べた。  中国は去年9月、特定の種類のビザを持った外国人や承認された国からの入国を許可することで入国制限をやや緩和した。だがこれらの条件を満たした後でも、すべての外国からの入国者は陰性証明の提出や最大28日間の健康診断、検疫が義務付けられている。また中国は幹部の扶養家族の入国を許可していないが、これが本当の問題だとも言われている。誰でも家族と長期間離れて異国に滞在したくはないものだ。  「米国と中国の二国間関係が悪化し続ける仲、本社と中国事務所のコミュニケーションはかつてないほど重要になっている」とCharlotteは付け加えた。  中国はこれまで比較的コロナ感染を効果的に収束させてきたが、厳格な国境封鎖措置がマイナスに働き始めたのは大きな変化かもしれない。外資企業はコロナが収束した状況だけを評価しているわけではないようだ。✒

    中国の3人っ子政策は出生率を劇的に上げることはない

     中国の総人口は2020年に14億2,000万人に増加したが、出生数は4年連続で減少して1,200万人となった。アナリストは、中国政府に対して子供の数の制限をさらに緩和するか、撤廃するよう求めている。South China Morning Postが報道した。  中国のエコノミストによれば、最近発表された3人っ子政策は出生率の減少を防げず、2025年までに定年を2年以上引き上げる必要が生じるそうだ。  北京大学国立開発部長のYao Yang氏は出生率を大幅に引き上げるのは不可能と述べた。出生数の短期的な増加には繋がるものの、その効果が長期間続くことは期待できないと彼は述べた。「高齢化社会に備える方がいい」とも付け加えた。  人口の高齢化にも関わらず生産性の向上により、今後10年間で5.5%から6%の潜在的な経済成長率を維持できるとYao氏は語る。中国は都市化、教育、研究への高水準の投資を維持すべきだという。  「投資が中国の成長の原動力になるべきではない、という人もいる。私はそれに同意しない。中国は依然として資本を必要としている」  労働力の減少ペースを遅らせるために、中国政府は定年を段階的に引き上げる計画を発表した。社会的な抵抗を防ぐために引き上げは急激なものにならないとされる。現実的な選択肢の1つは、今後5年間で年平均6カ月ずつ年齢を上げ、2025年までに2.5年上げることだとYao氏は述べた。2030年までに、定年は今より5歳高くなる可能性があるという。  中国の高齢化は世界基準で見ても急速に進んでいるが、それを補うだけの出生数の増加は見込めそうにない。教育の面から考えても、中国の一般市民は1人か2人の子育てに慣れてしまっているようだ。✒

    香港でワクチン接種のために1億2,000万香港ドルの景品が用意される

     香港のKowloon Peakを見下ろす449 sqftのGrand Centralアパートメントは、ワクチン接種率を向上させるために香港市民の目の前にぶら下げられた人参だ。ダイアモンドをちりばめたロレックスからテスラ、金の延べ棒に至るまで1億2,000万香港ドル以上の景品が用意されている。South China Morning Postが報道した。  香港最大の不動産開発業者のうちの一つが、市民にワクチン接種を促すために1,080万香港ドル(140万米ドル)のアパートを提供した。九龍の東側にあるKwun TongにあるSino LandのGrand Centralプロジェクトだ。そのユニットは47階にあり、449 sqft(42...

    中国の若者が経済見通しの暗さに抗議して「横たわる」理由

     過酷な労働時間、誇示的な消費、高騰する住宅価格にうんざりした若い中国人は、最小限の行動で抗議している。「横たわり(Lie Flat)」と呼ばれる社会的抵抗運動は、中国の夢に対する潜在的な脅威だと当局からみなされている。South China Morning Postが報道した。  Hu Aiは先月のレイバーデーの休暇中に交通渋滞に巻き込まれ、中国の過労文化に気付いた。上司から電話があり、高速道路から最寄りの地下鉄駅まで移動して仕事場に戻るように言われたのだ。  「私の仕事の大変さを両親が知ったのはこれが初めてで、車の中で泣いてしまった」  その後の数週間で、深圳のメディア企業で働くHuは中国を席巻するオンライン社会的抗議運動に活路を見出した。突然目が覚めたのだ。  若い中国人は、過酷な労働時間や誇示的消費の傾向などにうんざりして最低限のことをする。家や車を購入し家族を持つことに対し、「横たわる」ことで拒否している。欲求不満の若者の群れがSNSやインターネット掲示板で「横たわる若者」だと宣言している。  "Do nothing lie flat...

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    テスラが中国のGanfengとリチウムバッテリー供給契約を結ぶ

     Ganfeng Lithium Coはテスラと契約を結び、2022年から24年まで水酸化リチウムバッテリー製品を供給すると月曜に明らかになった。  Ganfengは詳細を開示しなかったものの、実際の数量と価格についてテスラからの発注書に言及した。この契約はテスラとの長期的で安定した協力を強化するために有益であるとも述べた。

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     レンタカー企業のHertzが大規模な取引について発表してから1週間が経過したが、テスラCEOのイーロンマスク氏はまだ契約を結んでいないと表明した。これによりテスラ(TSLA)の株価や5%急落して1,146ドルになった。  マスク氏は月曜遅くに「Hertzに基づいた情報だとすれば、まだ契約が結ばれていないことを強調したい」とツイートし慎重な姿勢を見せた。  ただし「Hertzとの取引は我々の経済には影響を与えない」とも付け加えた。  テスラとHertzは双方ともコメントには応じなかった。  HertzのCEOであるMark Fieldsは先週、注文に含まれるのは多くがモデル3だと明らかにしていた。モデル3の価格が44,000ドルから始まると考えれば、注文全体の価値は約44億ドルとなる。

    アップルがiPhone 13の生産を優先しiPadを後回しにする

     アップルはiPadの生産量を減らすことを決めた。日経アジアが明らかにした。世界的なサプライチェーンの停滞を受け、iPhone 13の販売に支障が出ないようにリソースとコンポーネントを優先的に割り当てることにした。  だがiPadの需要はパンデミックにより増加している。昨年は6.7%増の5,320万台のデバイスが販売され、世界のタブレット市場の3分の1を占めた。  iPhone 13シリーズはiPad miniと共通のチップセットのA15 Bionicが搭載されている。今回の減産により四半期のiPadの収益に影響が出る可能性をアップルは認識しているようだ。  アナリストはアップルの決定にさほど驚いていない。iPhoneが優先されるのは当然だとCounterpoint Researchの技術アナリストBrady Wangは話す。アップルのスマートフォン販売数は年間2億台以上であり、アップルのエコシステムの中心軸となっている象徴的な製品だからだ。

    アップルのHomePod miniが5色展開で購入可能に

     HomePod miniは印象的なサウンドを提供しながら、iPhoneとシームレスに連携し、Siriのインテリジェンスも備えている。スマートホームの基盤となるだろう。  HomePod miniは白とスペースグレーに加えてオレンジ、黄色、青の大胆な新色を展開させた。あらゆるスペースで個性的なスタイルを表現するためだ。価格はわずか99ドルとなる。  3.3インチの高さのHomePod miniは、小さなサイズのスピーカーで予想外に大きなサウンドを提供するための革新的な機能を搭載している。計算されたオーディオにより豊かで詳細な音響体験を提供し、あらゆる角度から素晴らしいサウンドを実現する360度オーディオで部屋を充実させる。  複数のHome Podスピーカーを使用すれば、ユーザーは家中で同じ音楽を再生したり、ステレオペアを作成して没入感を体験することができる。Apple Musicともシームレスに連携する。  iPhone 13 ProはHomePod miniと相互作用する。何が再生されているかを確認したり、パーソナライズされた音楽リストを提案したり、iPhoneが近くにあると自動で音楽を再生したりもできる。

    SpaceXのハロウィーン打ち上げが天候により延期される

     SpaceXはハロウィーンの日曜日に4人の宇宙飛行士を国際宇宙ステーションに打ち上げる予定だったが、NASAとの協議の結果大西洋の気象条件が思わしくなかったことから今週水曜に延期されたようだ。  NASAの報道官は打ち上げが11月3日水曜日の午前1:10ETになったとツイッターで発表した。ケネディ宇宙センターで行なわれる予定だ。  今回打ち上げられる宇宙飛行士は軌道に入り、既に働いている7人のメンバーと合流して科学ミッションに従事することになる。SpaceXにとって4番目の有人ミッションであり、民間宇宙飛行全体では5番目だ。  SpaceXが今回使うドラゴン宇宙船は合計30回の打ち上げに使われ、最大7人の乗員を運ぶことができる。そのまま宇宙ステーションにまで到達できる最初の民間宇宙船となっている。