中国の総人口は2020年に14億2,000万人に増加したが、出生数は4年連続で減少して1,200万人となった。アナリストは、中国政府に対して子供の数の制限をさらに緩和するか、撤廃するよう求めている。South China Morning Postが報道した。
中国のエコノミストによれば、最近発表された3人っ子政策は出生率の減少を防げず、2025年までに定年を2年以上引き上げる必要が生じるそうだ。
北京大学国立開発部長のYao Yang氏は出生率を大幅に引き上げるのは不可能と述べた。出生数の短期的な増加には繋がるものの、その効果が長期間続くことは期待できないと彼は述べた。「高齢化社会に備える方がいい」とも付け加えた。
人口の高齢化にも関わらず生産性の向上により、今後10年間で5.5%から6%の潜在的な経済成長率を維持できるとYao氏は語る。中国は都市化、教育、研究への高水準の投資を維持すべきだという。
「投資が中国の成長の原動力になるべきではない、という人もいる。私はそれに同意しない。中国は依然として資本を必要としている」
労働力の減少ペースを遅らせるために、中国政府は定年を段階的に引き上げる計画を発表した。社会的な抵抗を防ぐために引き上げは急激なものにならないとされる。現実的な選択肢の1つは、今後5年間で年平均6カ月ずつ年齢を上げ、2025年までに2.5年上げることだとYao氏は述べた。2030年までに、定年は今より5歳高くなる可能性があるという。
中国の高齢化は世界基準で見ても急速に進んでいるが、それを補うだけの出生数の増加は見込めそうにない。教育の面から考えても、中国の一般市民は1人か2人の子育てに慣れてしまっているようだ。✒