香港のKowloon Peakを見下ろす449 sqftのGrand Centralアパートメントは、ワクチン接種率を向上させるために香港市民の目の前にぶら下げられた人参だ。ダイアモンドをちりばめたロレックスからテスラ、金の延べ棒に至るまで1億2,000万香港ドル以上の景品が用意されている。South China Morning Postが報道した。
香港最大の不動産開発業者のうちの一つが、市民にワクチン接種を促すために1,080万香港ドル(140万米ドル)のアパートを提供した。九龍の東側にあるKwun TongにあるSino LandのGrand Centralプロジェクトだ。そのユニットは47階にあり、449 sqft(42 sqm)の広さとなっている。
Kowloon PeakはFei Ngo Shan(飛鵝山)やLion Rockとも呼ばれていて、それらを見下ろせる2つのバルコニーがある。このユニットは2018年の最初の販売分には含まれず、開発業者によって保持されたままだという。
1950年代にはこのエリアは九龍東部の製造拠点だったが、徐々にカフェやレストラン、高級商業ビルが集まる地区へと進化してきた。「Grand CentralはMTRのKwun Tong駅の隣に位置していて、都市再生局(URA)による史上最大の計画だ」とKnight Frank事務局長のThomas Lamは述べる。
4つの高層タワーにまたがる合計1,999ユニットのうち、1,800ユニット以上が1 sqm当たり18,000香港ドルから25,000香港ドルで販売されている。プロジェクトの緑化率は全体の30%以上を占めている。
香港の人口は750万人だが、6月10日の時点でも2回接種済みの割合は17.5%となっている。ワクチンが無料で入手しやすい世界でも数少ない場所の一つだが、思うように接種が進んでいない。あの手この手でワクチン接種率を上昇させ、観光業の再開にこぎ着けたいようだ。✒
