2月 4, 2023

    海外の香港永住者は居住権更新のために21泊の隔離を強いられる

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    香港へ就職する人が大幅に減り続けている

     21日間もの検疫は香港へ家族と共に渡航する就業者の足を遠のかせている。South China Morning Postが報道した。  COVID-19の規則が絶えず変化していることにより、香港への渡航はますます困難になっている。フィリピン出身の28歳のBernは5月に香港企業からのオファーを受けたが、フィリピン航空とセブパシフィック航空の渡航者から陽性者が出たことにより2週間の着陸禁止措置を受けた。就労ビザはこの12月で切れてしまう。  「その街で働くためだけに狂気を感じたり、怒ったりすべきなのかは分からない」  香港はパンデミックの影響を最小限に抑えることに成功したものの、国境を再開することには極めて消極的だ。リスクが高い国からは21日間の検疫を実施しているし、全ての国のワクチン接種記録を認めているわけでもない。  入国管理局は発行された就労ビザが大幅に減少したことを明らかにしている。今年の1月から6月までに発行された就労ビザは6,471件だったが、昨年の同時期は7,717件であった。2019年には年間で35,194件ものビザが発行されたことを考えれば、大幅な減少と言える。  特に米国人に対する就労ビザは昨年70%激減した。豪州や英国からのビザもそれぞれ67%、65%減少した。それにより才能ある外国人が香港から流出することになった。  転職企業Relo SmartのディレクターであるLars Kuepperは「家族と一緒に海外から採用者を転勤させることは難しい。3週間の検疫があるからだ」と話している。ほとんどの人材は英国やシンガポールに流れるという。  香港が厳しい検疫を緩和することはおそらくないだろう。中国本土との往来を何より優先しているからだ。法律だけでなく人材や資本まで離れてしまえば、香港は国際金融センターとしてのポジションを失うことになる。✒

    香港のクリエイティブ産業が国家安全法で終焉を迎える

     香港のクリエイティブコミュニティは、新しい検閲により映画がブロックされ書籍が標的にされて文化大革命のようだと嘆いている。South China Morning Postが報道した。  香港で受賞歴のある映画監督のKiwi Chow Kwun-waiは先月のカンヌ映画祭で話題となったが、投資家は彼から撤退せざるを得なくなった。2019年の反政府デモの際に広く使用されたスローガンからそのタイトルを取った映画だ。  Chowは国家安全法の施行により逮捕される準備ができていると話した。映画の著作権は売却し、法的な影響を避けるためにクリップをすべて削除した。「全てが恐怖に包まれた。これ以上映画を香港の公の場で見せたり、地下上映場に持っていくこともないだろう」  彼は映画を制作したチーム、映画のためにインタビューを受けた人々、そして場所を提供した市民の生活を守りたかったようだ。  香港当局者と建制派はChowの仕事を調査し始めた。また国家安全法に違反したと思われる映画を禁止するためにガイドラインを改訂し、検閲を承認することになった。これには過去に発表された映画も含まれる。  香港のクリエイティブ産業が終焉を迎えることになった。中国当局の取り締まりを恐れるだけでなく、自分の仲間や協力者までもが連鎖的に逮捕されることまで気にかけなければならない。民主主義、そしてすべての自由が失われた。✒

    マレーシアのMM2Hが厳格化され香港人は移住を諦める

     Malaysia My Second Home(MM2H)のビザプログラムの申請者は、以前よりも多くの預金や月収について証明する必要がある。South China Morning Postが報道した。  MM2Hの申請は10月から再開されるが、自国経済への貢献をより大きくするために条件を厳格化したと内務省は述べた。すべての外国人は150万リンギット(354,000ドル)の流動資産があることを証明する必要がある。  それに加えて、少なくとも40,000リンギット(9,400ドル)の月収を得なければならない。以前は10,000リンギットで許可されていた。ビザの有効期間も5年間に半減し、申請先も観光局ではなく入国管理局に変更される。  内務省事務局長のWan Ahmad Dahlanはビザ保有者の上限にまで言及した。マレーシア総人口(3,270万人)の1%に満たないようにするという。  香港の労働者にとっては、MM2Hプログラムの厳格化に加えて政治的混乱も申請を躊躇する理由となる。マレーシアの広々とした家、リラックスした生活スタイル、およびリーズナブルな生活費にも関わらずだ。  「引退するのには最適な場所だと思っていたが、政情不安のために気が変わった」と匿名の香港の専門家は話している。  MM2HビザエージェントのOngは、現在約1,200人の香港パスポート所持者が北西部のペナンに住んでいると推定している。パンデミックが発生する前は手ごろな価格であり、多くの香港人を魅了していた。  「子供達はインターナショナルスクールで勉強するのが好きだ。香港で働く父はマレーシアとの間を往復していて、一緒に休暇を過ごすこともある。彼らは人生を楽しんでいる」とOngは述べた。  Global...

    香港のキャセイパシフィック航空が上半期に76億香港ドルの損失を出す

     キャセイパシフィック航空は歴史上最も厳しい時期に差し掛かっている。旅行の制限により2021年上半期に76億香港ドルの損失を出した。South China Morning Postが報道した。  上半期の旅客便の売上はわずか7億4,800万香港ドルだった。その代わり貨物事業がメインとなり、旅客事業の17倍もの規模となった。だがその収益も前期に比べて43%減少してしまっている。  前期の損失は98.7億香港ドルと記録的な水準だったが、これには一時的な減損とリストラ費用が含まれていた。調整後同社は67億香港ドルの損失を報告した。  「COVID-19はキャセイグループにとって引き続き重大な課題となった。我々の歴史の中で最も厳しい時期であり続ける」と会長のPatrick Healyは話す。  1月から6月までの旅客機の空席率は81.1%にものぼる。加えて早期退職や海外パイロットクルー基地の閉鎖、就労ビザの更新拒否などが重なり外国の客室乗務員の多くが去った。グループ全体の人数は25,600人から23,100人にまで減った。  世界的なパンデミックの再燃により、香港と他国の国境はここ半年は居住者を除き閉鎖された。最近になってワクチン接種済みの渡航者に対しては緩和されたが、中リスクの国からの渡航限定となる。キャセイは全てのスタッフに対して旅行の再開に備えるためにワクチン接種をするように命じた。  キャセイパシフィック航空はシンガポール航空と同様に国内市場が存在しないことから、厳しい経営状況が続くことになる。ワクチン接種済みだけを対象に国境を開いたとしても、感染が拡大すれば再度閉鎖となり再び厳しい状況に戻る。いつまでも同じやり方を続けることはできない。✒

    香港の11平方メートル賃貸住宅に中国人家族が4人で住む

     香港では260ft2(平方フィート)未満のナノアパートを購入するのも難しくなっている。中国本土からの移民は小さなスペースに高い家賃を払う羽目になる。South China Morning Postが報道した。  空港労働者のWong Ngは、中国政府が香港に2049年までに小さな標準以下の家をなくすよう求めていることを知っている。だが「2049年まであと28年もある。長くは待てない」と苦しい状況を訴えている。現在は妻と2人の子供と120ft2の狭い部屋に住んでいる。  Wongは中国江西省出身で、1988年に香港に移住した。その後中国の大学に通い、結婚して深圳で働いた後7年前に香港に戻った。自宅には34歳の妻、13歳の息子、3歳の娘のための2段ベッドと自分のためのシングルベッドがある。ダイニングスペースが小さすぎることから家族で一緒に食事はできない。息子はベッドで宿題をする。  香港は2049年までに住宅危機を解決しなければならないが、現実問題として可能かどうかは分からない。  「香港の教育システムは子供にとっていい物だ。こんなに小さなアパートに住むとは思っていなかったが、正しい道だと思っている」  賃料は月額6,800香港ドル(874ドル)で、光熱費は700香港ドルだ。パンデミックで勤務シフトが減らされ月給が9,000香港ドルになってしまった。状況が悪化すればさらに狭い場所に引っ越さなければならなくなる。  だが公営賃貸住宅への道のりは遠い。Wongの前にはおよそ15万人が順番待ちで並んでいて、平均待ち年数は5.8年だという。最長で22年待たされるケースもあるようだ。公営住宅に入れなければ、彼らは狭小住宅に月数千香港ドルを費やさなければならない。  COVID-19のパンデミックで香港経済は打撃を受けたが、皮肉にも不動産価格は上昇した。低金利の住宅ローンと景気回復の勢いを受けてだ。5月には2年ぶりの高値に達したという。6月には500ft2のマンションが香港島で944万香港ドル、新界で700万香港ドルの高値を付けた。新界でさえ日本円で1億円に届いてしまう。  香港の深刻な住宅事情が浮き彫りになった。120ft2はわずか11平方メートルだが、その空間に4人で住むとなると狭いどころの話ではない。公営住宅も絶望的に足りていないようだ。✒

     海外に滞在する香港永住者は、3年以内に戻らない場合居住権を失うリスクがある。多くの人が居住更新規則の緩和を求めている。South China Morning Postが報道した。

     米国市民のElliot W.は香港の永住権を維持するために航空券に1,900ドルを費やし、検疫ホテルで21泊することになった。「この旅行は、私の家族全員を香港に連れて行くよりも費用がかかる」と述べた。

     香港外に住む中国国籍以外の永住者は、3年以内に帰国する必要がある。そうしなければ政府の給付金や選挙権だけでなく、居住権を失うリスクがある。永住権が失われた場合でも入境する権利はあるものの、低い移民ステータスとなってしまう。

     「最も問題なのは、旅行を避けなければいけない時期に旅行せざるを得ないことだ」とElliotは付け加えた。3年間の規則を一時停止する寛大さが必要だという。

     カナダ人のSteven Wongはトロントから香港に戻ったが、在留期間が切れるまであと数日だった。ソフトウェア業界に勤める前は香港で11年間働いていたことから、永住資格を得るのに必要な最低7年をはるかに超えていた。

     「子供の頃から香港が大好きで、ステータスを失うのは残念だ」とStevenは語った。

     英国に住むJimの場合、香港に行く前にリスクの低い国で3週間過ごす必要があるという。香港当局が英国からの入境を厳しく規制したからだ。マレーシアに住むTanは、永住権を放棄しなければならない。マレーシアでの厳しい旅行制限のために、海外に出ることが許されないからだ。

     「香港のIDカードは市民権以外のすべてだ。感情的な繋がりも大きい。それを失うのは悲しいことだ」

     香港を出て他国に移住する人もいれば、香港永住権を維持するために21泊もの隔離を受け入れる人もいる。厳しい隔離措置や渡航の制限以上に、中国本土の政治的な脅威について考えてみるいい機会かもしれない。✒