香港のキャセイパシフィック航空は、”War Chest”とも呼ばれる緊急資金が2~3倍に増加し328億香港ドルになったことを明かした。South China Morning Postが報道した。
キャセイパシフィック航空は最悪の危機に直面している。パンデミックが始まって以来、最小の金額で乗り切ると同時に多くの現金を確保したようだ。7月から今年の終わりまでに、月に10億香港ドル(1億2,800万ドル)しか消費しないと航空会社は述べている。
積極的なコスト削減、厳格な支出基準、継続的なリストラにより健全な現金残高を維持している。「現在の流動性バランスは非常に健全だ」と最高財務責任者のRebecca Sharpeは述べる。裁量的支出は保留され、コストは厳しく管理されるという。
キャセイは2021年上半期の大きな損失を予想しているが、去年上半期の98.7憶香港ドル、下半期の117.8憶香港ドルよりもやや少ない金額だ。貨物輸送により収入ももたらされている。今月はパンデミック前の8%程度の運行状況だというが、これは5月の3.5%よりも改善している。
チーフカスタマー兼コマーシャルオフィサーのRonald Lam Siu-porは、この航空会社が8月までにパンデミック前の20%を運航すると予想していると明らかにした。「今後2カ月以内、特に8月に増やす予定だ。現段階での状況はかなり流動的だが」
航空会社は世界中どこでも厳しい状況にあるが、香港のキャセイパシフィック航空は徹底的な人員削減とコストカットに加えて余剰資金を増やしている。そうは言っても航空便を再開させなければ経営が苦しくなることに変わりはない。厳格な感染対策をいつまで続けられるかは怪しい。✒
