地球温暖化の原因となるCO2排出量が2050年頃にまで下がらない場合、シンガポールではより厳しい熱波や沿岸の洪水などに見舞われる恐れがある。IPCCが月曜に発表したレポートをThe Straits Timesが引用しながら報道した。
Intergovermental Panel on Climate Change(IPCC)は、政策立案者向けの要約の中で「都市は地域的に温暖化を強め、都市部における極端な高温化と熱波の深刻さを増すだろう」としている。
シンガポールは都市のヒートアイランド効果により、既に世界平均よりも高い温暖化の傾向を示している。地域の気温は1948年と比べて1.8℃も高まっている。都市空間により多くの木を植えること、熱反射塗料でコーティングされた住宅ボードを使うなどの努力を促進させている。
しかしながら、シンガポール経営大学の気候科学者のWinston Chowはシンガポールの湿度の高さを引き合いに出し「多くの人が不愉快な経験をするだろう」と述べている。人間はエアコンで対応できるとしても、動物や植物はそうではないとも指摘した。
シンガポールにおける気候変動のもう一つの心配な要素は、潮の満ち引きである。世界的な温暖化により陸の氷が溶けて海水が膨張し、水位が上昇している。
最新の報告書に書かれた極端な海面上昇イベントの方が、2100年までに海面が約1m上昇することよりも気がかりだ。発生する可能性は小さいが、大きな損害を与える可能性があるという。
シンガポールでの海面上昇による災害と聞くと意外に思えた。シンガポールはそういった災害への備えは万全で、最新のテクノロジーを使い防ぐことが可能という認識があったからだ。地球上すべての海上都市が影響を受けることになるだろう。✒