香港のHSBCは、海外からの利用が制限されることを心配している顧客にお詫びした。引き続きオンラインサービスにアクセスし続けられると述べた。7月26日に発効する更新された利用規約は、顧客の懸念を引き起こした。South China Morning Postが報道した。
HSBCの顧客は混乱と怒りに見舞われた。同社から送信された最新の通知で、香港外ではオンラインバンキングサービスを利用できない可能性があるとされたことを受けてだ。オンラインバンキングの規約をモバイルセキュリティの規約と合わせて、1つのドキュメントにまとめる過程で発生したという。
「理解しやすくするために、より単純な言葉で新しく書き直した」とHSBCは述べている。だが7月26日に発効する更新された条件では「オンラインおよびモバイルバンキングサービスは、香港のお客様および香港での使用を目的としている」と記述されていた。
「香港以外でオンラインまたはモバイルバンキングを使用またはダウンロードした場合には、居住している国や地域によって商品やサービスを提供する権限がない場合がある。その国や地域の法律や規制によって、許可されていない場合がある」とも書かれていたようだ。
金融サービス部門を代表するChristopher Cheung Wah-fung議員は、HSBCに状況を明らかにするよう求めた。海外で株式投資の購入やIPO申請に資金を使用できない場合、顧客に大きな影響を与えると述べた。
HSBCと言えば香港では真っ先に国家安全法への支持を表明したが、こうした不条理な規約変更は何とも理解し難い。香港を国際金融センターの地位から下ろそうとしているようにしか見えない。香港のみでしか使えないとなれば、単なる地方銀行レベルにまで規模が縮小されてしまうだろう。✒
