シンガポールの記事一覧

    シンガポールの住宅購入者はペナルティなしでキャンセルできる

     HDBは、建設遅延の影響を受けたBTO(Build To Order)の住宅購入者に対してペナルティと1年間の待機期間を免除する。The Straits Timesが報道した。  国家開発省(MND)は月曜の議会で、BTOの予約をキャンセルして当座の住宅ニーズを満たすためにリセール市場を当たる購買者が存在する可能性があると話した。  「COVID-19の状況を踏まえて、ペナルティを放棄することを検討中だ」とMNDは述べた。  通常住宅購入予約をキャンセルする場合には、500ドルから2,000ドルの範囲のオプション料金、もしくは事前に支払われた購入価格の5%が没収されることになる。さらに別のBTOあるいは助成金付きの住宅を申請する前に、1年間待つ必要がある。  購入者の求めが受け入れられた場合、HDBは金銭的ペナルティと1年間の待機期間を免除することになった。多くのBTOプロジェクトは、COVID-19対策の国境管理による人手不足で最大1年以上の遅延が発生している。  厳しい国境管理を続けるシンガポールだが、建設業の人材を海外に依存していることから思わぬ障壁にぶつかることになった。キャンセルした所で他のプロジェクトも思うように進まず、既存のリセール市場に人々が殺到するようになるかもしれない。✒

    シンガポールの観光客はプーケット旅行の予約を急がない

     シンガポールのいくつかの旅行代理店によると、多数のCOVID-19のテストや旅行保険の高額な費用、シンガポールに戻る際の長い検疫措置などがプーケット渡航の大きな抑止力になっているという。The Straits Timesが報道した。  旅行予約プラットフォームのKlookは、シンガポールからの反応が鈍い理由として旅行陽県に関する不確実性も挙げている。ゼネラルマネージャーのSarah Wanは「多くの人が依然として非常に用心深い上に、旅行のガイドラインと検疫措置に不慣れであることから予想外ではない」と述べた。  観光客は、自国で少なくとも14日間以上前にCOVID-19の予防接種を受けていれば検疫を受ける必要はない。到着時に検査で陰性となることも条件だ。  フランス通信社は、シンガポールやイスラエル、アラブ首長国連邦などの国から249人の観光客がプーケットに到着すると予想されたと報告した。現在シンガポールからプーケットへの航空運賃は、7月の200ドルから300ドルの範囲で推移している。  Dynasty Travelの広報およびコミュニケーション担当ディレクターであるAlicia Seahは、300ドルの運賃はパンデミック以前とほぼ同じだと述べた。ただし旅行者にとって高額な追加費用が旅行保険だ。少なくとも10万米ドルをカバーするものを購入する必要があり、すべて観光客が出費する必要があるという。  旅行者がシンガポールに戻る際の検疫も影響している。タイからシンガポールに到着するすべての旅行者は、専用のSHN施設で14日間の検疫を完了する必要がある。シンガポールからいくつかのホテルに数十件の問い合わせがあったが、そのほとんどはシンガポールへの帰国時に関する質問と懸念の表明だったという。  長らく再開が待たれたと思われたプーケットの観光だが、初日の249人というのはやや少ないように思える。タイまでの距離や検査の厳しさ、帰国時の隔離などがネックになってしまったようだ。✒

    アジアはデルタ型変異株の登場でゼロ戦略か共存かを選ぶ必要がある

     インドで最初に特定されたCOVID-19の亜種は、ベトナムのような以前は安全だった国々の防疫を破り始めている。South China Morning Postが報道した。  豪州やインドネシアのような国々は厳しい制限で対応してきたが、シンガポールは「我々の生活に取りかかる時だ」と示唆している。世界の他の地域がパンデミック後の生活に目を向け始めたことから、厳格な国境管理に依存するゼロ政策への批判が高まっている。  現在少なくとも80カ国で流行しているデルタ型変異株は、英国で最初に発見されたアルファ型変異株よりも感染力が60%強く、中国の武漢で最初に見つかった株よりも50%強いと言われている。他の変異株よりもワクチンへの耐性が強いと言われているものの、重症化は防げているように見える。  「ベトナムのように成功してきた国でも、ウイルスの封じ込めに苦労している。ウイルスに過剰反応するリスクを冒すことを考慮すべきだ」と西オーストラリア大学の疫学者であるZoe Hydeは述べる。  ワクチン接種率が1桁のままとなっているインドネシアとタイは、デルタ型の急増を受け特定地域に夜間外出禁止令を出した。香港では空港労働者がデルタ型の感染者として特定された後、居住ブロックを封鎖することになった。豪州ではニューサウスウェールズ州の当局が制限を発表した。  ケント大学のウイルス額の名誉上級講師であるJeremy Rossmanは、英国の高いワクチン接種率は犠牲者の増加を鈍らせるものの、欧州の祝福の夏への希望を打ち砕く可能性があると警告した。  豪州では2022年半ばまでに国境が再開する可能性は低く、NZでは再開のスケジュールさえ定めていない。香港当局は検疫を7日間に緩和すると発表したものの、万が一デルタ型の市中感染が見つかった場合は変更される可能性があるとも述べた。  シンガポール政府の大臣グループは、社会がCOVID-19と共に暮らすことを学ぶ必要があると認識している。「我々の生活を続けるために、疲れた人々のために戦う」  シンガポール国立大学の感染症専門家であるHsu Li Yangは「病院や医療システムが圧倒されるのを防ぐために必要なワクチンの適用範囲は、現在のところ不明だ。デルタ型変異株が存在する英国や米国、その他の国での今後半年間が重要だ」と語った。  この議論の最大の問題点は、ゼロ戦略とワクチンで共存する戦略のどちらも破綻した場合の選択肢が存在しないことだ。ワクチンを使わない形での共存は考えられないという認識が主流となっている。それが正しいかどうかを証明するのが、英国や米国の状況ということになるかもしれない。✒

    シンガポールがコロナ対策に疲れて共存を模索し始める

     シンガポールの住民はパンデミックとの戦いにうんざりしている。COVID-19を風土病として扱い共に暮らす準備をしていると大臣が述べたそうだ。South China Morning Postが報道した。  シンガポール政府のCOVID-19タスクフォースを共同で率いる3人の大臣が、論説のなかで風土病として扱う計画について述べた。これには複数年のブースターショット、毎日の症例における監視からの移行、および集会の復活が含まれる可能性があるという。  世界からCOVID-19を排除するための信頼できる方法がすでに存在しない中、異なるアプローチが必要かもしれないということだ。インフルエンザウイルスのような複数年のブースターショットなどが考えられるという。シンガポールではすでに人口の半分が1回目の接種を受けた。  「全ての人が質問している。パンデミックは、いつどのように終わるのか?」とGan Kim Yong大臣、Ong Ye Kung大臣、Lawrence Wong大臣は述べる。「悪いニュースは、COVID-19が消えることはないかもしれないこと。よいニュースは、我々はそれらと風土病として共存できる可能性があることだ」  インフルエンザのように、COVID-19はコミュニティの中で変異し生き残るとしても、ほとんどの人が入院する必要もなく薬も使わずに回復するだろうと大臣は続けた。  「我々はそれを根絶できないが、インフルエンザや手足口病、水痘など脅威の少ないものに変えていくことができるだろう」  大臣は、ワクチン接種を受けた人々の感染率がそうでない人より30倍以上低いことを示すイスラエルのデータを引用した。シンガポールではナーシングホームの居住者などで接種済みの感染者が出たが、全員が無症状か軽度の症状であったという。対照的に、未接種のうち8%程度が深刻な症状に見舞われたと明らかにした。  当局はまた、感染者のトレーシングや検疫を廃止する可能性にも触れた。人々が感染したかどうかを自分自身で確認できる簡単かつ高速なテストが普及しているためだという。旅行もそれに応じて再開され、帰国時に検査結果が陰性ならば検疫が免除される可能性もあるそうだ。  感染者数を比較的制御してきたシンガポールでさえ、終わりの見えない制限に限界を感じているというのは衝撃的と言えるかもしれない。風土病として認められる水準がやや厳しいが、インフルエンザやデング熱などと同様の扱いにできれば以前の世界が戻ってくることになるだろう。✒

    生活費が高いランキングでシンガポールが順位を落とす

     シンガポールは、アジアの駐在員にとって8番目に生活費が高い場所として今年ランクインした。これは去年の6位より2ランク低い。コンサルタント企業のECA Internationalの調査によれば、世界で13位だという。Edgepropが報道した。  世界のトップは香港で、その次に日本の東京やスイスのジュネーブが続いている。トップ10にランクインした他のアジアの都市は、中国の上海が9位で広州が10位となった。2020年には両者は10位と13位だった。  「ニューヨークは香港の競争相手であり、去年の世界ランキングでは2位だったが、米ドル高により4位に落ちた。香港は1位をキープした」とECA Internationalのアジア地域ディレクターであるLee Quaneは述べる。  「珠江デルタは多くの国際企業にとって魅力的であり、広州と深圳は需要の高まりにより海外労働者にとって高価な都市になった」と付け加えた。  東南アジア各地は下落し続けている。タイのバンコクは11位下落して34位となり、ハノイは20位下落して115位となった。一方豪州のシドニーは17位上昇し、世界のトップ50にランクインした。パースは51位上昇して74位となった。  「豪州は多くの住民が封鎖を経験していた去年のこの時期から、大幅に回復することになった。商品輸出に対する強い需要を受けて順調に回復した」とQuaneは述べた。  シンガポールの世界ランクは2020年の12位から13位へと1ランクダウンした。アジア全体でも広州と深圳に抜かれ、6位から8位へと転落したようだ。東南アジア全体がコロナパンデミックで落ち込み、その分中国や豪州が上昇するといった結果になった。ポジティブな解釈をすれば、割安な都市になったとも言える。✒  

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    テスラが中国のGanfengとリチウムバッテリー供給契約を結ぶ

     Ganfeng Lithium Coはテスラと契約を結び、2022年から24年まで水酸化リチウムバッテリー製品を供給すると月曜に明らかになった。  Ganfengは詳細を開示しなかったものの、実際の数量と価格についてテスラからの発注書に言及した。この契約はテスラとの長期的で安定した協力を強化するために有益であるとも述べた。

    テスラはまだHertzとの契約書に署名していないとイーロンマスク氏が明らかに

     レンタカー企業のHertzが大規模な取引について発表してから1週間が経過したが、テスラCEOのイーロンマスク氏はまだ契約を結んでいないと表明した。これによりテスラ(TSLA)の株価や5%急落して1,146ドルになった。  マスク氏は月曜遅くに「Hertzに基づいた情報だとすれば、まだ契約が結ばれていないことを強調したい」とツイートし慎重な姿勢を見せた。  ただし「Hertzとの取引は我々の経済には影響を与えない」とも付け加えた。  テスラとHertzは双方ともコメントには応じなかった。  HertzのCEOであるMark Fieldsは先週、注文に含まれるのは多くがモデル3だと明らかにしていた。モデル3の価格が44,000ドルから始まると考えれば、注文全体の価値は約44億ドルとなる。

    アップルがiPhone 13の生産を優先しiPadを後回しにする

     アップルはiPadの生産量を減らすことを決めた。日経アジアが明らかにした。世界的なサプライチェーンの停滞を受け、iPhone 13の販売に支障が出ないようにリソースとコンポーネントを優先的に割り当てることにした。  だがiPadの需要はパンデミックにより増加している。昨年は6.7%増の5,320万台のデバイスが販売され、世界のタブレット市場の3分の1を占めた。  iPhone 13シリーズはiPad miniと共通のチップセットのA15 Bionicが搭載されている。今回の減産により四半期のiPadの収益に影響が出る可能性をアップルは認識しているようだ。  アナリストはアップルの決定にさほど驚いていない。iPhoneが優先されるのは当然だとCounterpoint Researchの技術アナリストBrady Wangは話す。アップルのスマートフォン販売数は年間2億台以上であり、アップルのエコシステムの中心軸となっている象徴的な製品だからだ。

    アップルのHomePod miniが5色展開で購入可能に

     HomePod miniは印象的なサウンドを提供しながら、iPhoneとシームレスに連携し、Siriのインテリジェンスも備えている。スマートホームの基盤となるだろう。  HomePod miniは白とスペースグレーに加えてオレンジ、黄色、青の大胆な新色を展開させた。あらゆるスペースで個性的なスタイルを表現するためだ。価格はわずか99ドルとなる。  3.3インチの高さのHomePod miniは、小さなサイズのスピーカーで予想外に大きなサウンドを提供するための革新的な機能を搭載している。計算されたオーディオにより豊かで詳細な音響体験を提供し、あらゆる角度から素晴らしいサウンドを実現する360度オーディオで部屋を充実させる。  複数のHome Podスピーカーを使用すれば、ユーザーは家中で同じ音楽を再生したり、ステレオペアを作成して没入感を体験することができる。Apple Musicともシームレスに連携する。  iPhone 13 ProはHomePod miniと相互作用する。何が再生されているかを確認したり、パーソナライズされた音楽リストを提案したり、iPhoneが近くにあると自動で音楽を再生したりもできる。

    SpaceXのハロウィーン打ち上げが天候により延期される

     SpaceXはハロウィーンの日曜日に4人の宇宙飛行士を国際宇宙ステーションに打ち上げる予定だったが、NASAとの協議の結果大西洋の気象条件が思わしくなかったことから今週水曜に延期されたようだ。  NASAの報道官は打ち上げが11月3日水曜日の午前1:10ETになったとツイッターで発表した。ケネディ宇宙センターで行なわれる予定だ。  今回打ち上げられる宇宙飛行士は軌道に入り、既に働いている7人のメンバーと合流して科学ミッションに従事することになる。SpaceXにとって4番目の有人ミッションであり、民間宇宙飛行全体では5番目だ。  SpaceXが今回使うドラゴン宇宙船は合計30回の打ち上げに使われ、最大7人の乗員を運ぶことができる。そのまま宇宙ステーションにまで到達できる最初の民間宇宙船となっている。