オーストラリアの記事一覧
China
オーストラリアが中国を標的にした制裁を実施する
豪州政府は個人または団体を重大な人権侵害、汚職で処罰することができる。国際的な加害者を制裁するための新しい法律を導入する。South China Morning Postが報道した。
豪州政府は重大な人権侵害、武器の拡散、サイバー攻撃、汚職などの活動で告発された個人または団体に対象を絞った経済制裁と渡航禁止令を科すことができる。外相のMarise Payneは年末までに法律を導入するつもりだと話した。
この動きは中国との関係をさらに緊張させる可能性がある。米国や英国で施行されているものと同様のマグニツキータイプの法律となる。ロシアの内部告発者セルゲイマグニツキーにちなんで名付けられた呼称だ。
豪州は現在北朝鮮、リビア、シリア、イラン、ミャンマーを制裁対象にしているが、中国はこれまで外れていた。
今年3月に豪州とNZは新疆ウイグル自治区のウイグル人に対する人権侵害の疑いで、中国当局に対する西側諸国の制裁への支持を表明した。上院議員と中国評論家のJames PatersonとKimberley Kitchingは、マグニツキー法方式の改革を支持する主要な人物だ。
豪州が西側諸国の一員としての義務を果たそうとしている。年末に制裁案がまとまれば、中国の豪州攻撃が一層激しくなることが想定される。中国が人権侵害をやめない限り溝が埋まることはなさそうだ。✒
China
中国人が豪州の不動産市場から去っても価格が上がり続ける理由
豪州の住宅市場の牽引者は今や中国人ではなくなったようだ。South China Morning Postが報道した。
2015年にシドニー郊外のChatswoodで外国人の住宅購入者を非難する抗議デモが起きた。"Keep the Aussie dream alive, We...
China
中国が輸入禁止にした豪州産ロブスターが香港経由で中国に入る
中国当局は、香港と本土側の両方で大量の豪州産ロブスターを押収した。一部の密輸業者が逮捕されている。South China Morning Postが報道した。
5月21日の早い時間に香港北西の小さな漁村Lau Fau Shanで、4人の男性が2隻のスピードボートに冷たい発泡スチロールの箱を積み込んだ。広東省のディープベイを横切って数kmの中国本土が目的地だという。香港警察に見つかったが、1隻のボートは追跡を逃れてそのまま逃げてしまったようだ。
だが彼らの多くの不法運搬物はそのまま置き去りにされた。押収された内容は、ここ数カ月で中国の市場やレストランに向かうはずだった甲殻類や豪州産ロブスターだった。South China Morning Postによると、こうした密輸のためのグレーな経路の取り締まりが最近進んでいるようだ。
「密輸されたロブスターのほとんどは豪州西部産だ」と香港の海産物商は述べた。「本土の消費者はその味に慣れているから、輸入が禁止されても需要は依然として巨大だ」
香港当局は、19,300米ドル相当の価値がある569kgのロブスターの起源を明らかにしなかったが、豪州産に特有の燃えるような赤い色ととげのある二股の触角を持っていた。中国の結婚式や宴会、パーティーでの定番の珍味だった。
豪州の農業部門によると、2019年には豪州産ロブスターの90%が中国に輸出され、その市場は5億5,370米ドルの価値があったという。2015年に豪州自由貿易協定が調印された時に関税がなくなったことから、密輸は逆に不採算となっていた。
輸入禁止と言いながら香港を抜け穴にするとは、いかにも中国側が考えそうなやり方と言える。密輸の方が価格も上がるだろうし、輸入禁止の方が都合よかった業者もいるかもしれない。富裕層は豪州産を楽しみ、やせ我慢を強いられるのは人民ばかりのようだ。✒
Pick Up
シドニーの不動産企業はスタッフを在宅勤務させたくない
Brookfield Asset Managementは自宅とオフィスのハイブリッド勤務のトレンドに逆行して、スタッフをオフィスに戻すために様々な工夫をしている。The Straits TimesがBloombergの記事を引用して報道した。
シドニーで最も混雑する駅にある27階建てビルのロビーに置かれたグランドピアノは、幹部が来るたびに演奏してもらうためのものだ。コーヒーブレイク用のスクリーン、個別のポッドを備えた追加の会議スペースなどはスタッフをオフィスに呼び戻すためのアイデアだという。
マネージングパートナーで豪州の不動産責任者であるSophie Fallmanによれば、シドニーにある世界第2位の不動産企業のアジア太平洋本部ではスタッフの90%が1年以上オフィスで勤務しているという。「私達はオフィスベースの文化で、一緒にいるのが一番いい」とインタビューで語った。
ほとんどの人がオフィスに戻りたいと考えており、雇用主が何か違う価値を提供するべきだとFallmanは述べる。このビルは豪州で3番目に大きな銀行であるNational Australia Bankをアンカーテナントとし、2階層の小売スペースも誇っている。
「法律事務所、保険会社、金融会社はより広いスペースを探している。大手ハイテク企業からの需要も増加している」と付け加えた。シドニーのオフィス占有率は70%だ。
シドニーでも新規感染者が止まらなくなっているが、その中でこうした試みを続けるのは苦しい現状の裏返しかもしれない。30%もの空室率も大きな課題となっているはずだ。✒
Asean
アジアはデルタ型変異株の登場でゼロ戦略か共存かを選ぶ必要がある
インドで最初に特定されたCOVID-19の亜種は、ベトナムのような以前は安全だった国々の防疫を破り始めている。South China Morning Postが報道した。
豪州やインドネシアのような国々は厳しい制限で対応してきたが、シンガポールは「我々の生活に取りかかる時だ」と示唆している。世界の他の地域がパンデミック後の生活に目を向け始めたことから、厳格な国境管理に依存するゼロ政策への批判が高まっている。
現在少なくとも80カ国で流行しているデルタ型変異株は、英国で最初に発見されたアルファ型変異株よりも感染力が60%強く、中国の武漢で最初に見つかった株よりも50%強いと言われている。他の変異株よりもワクチンへの耐性が強いと言われているものの、重症化は防げているように見える。
「ベトナムのように成功してきた国でも、ウイルスの封じ込めに苦労している。ウイルスに過剰反応するリスクを冒すことを考慮すべきだ」と西オーストラリア大学の疫学者であるZoe Hydeは述べる。
ワクチン接種率が1桁のままとなっているインドネシアとタイは、デルタ型の急増を受け特定地域に夜間外出禁止令を出した。香港では空港労働者がデルタ型の感染者として特定された後、居住ブロックを封鎖することになった。豪州ではニューサウスウェールズ州の当局が制限を発表した。
ケント大学のウイルス額の名誉上級講師であるJeremy Rossmanは、英国の高いワクチン接種率は犠牲者の増加を鈍らせるものの、欧州の祝福の夏への希望を打ち砕く可能性があると警告した。
豪州では2022年半ばまでに国境が再開する可能性は低く、NZでは再開のスケジュールさえ定めていない。香港当局は検疫を7日間に緩和すると発表したものの、万が一デルタ型の市中感染が見つかった場合は変更される可能性があるとも述べた。
シンガポール政府の大臣グループは、社会がCOVID-19と共に暮らすことを学ぶ必要があると認識している。「我々の生活を続けるために、疲れた人々のために戦う」
シンガポール国立大学の感染症専門家であるHsu Li Yangは「病院や医療システムが圧倒されるのを防ぐために必要なワクチンの適用範囲は、現在のところ不明だ。デルタ型変異株が存在する英国や米国、その他の国での今後半年間が重要だ」と語った。
この議論の最大の問題点は、ゼロ戦略とワクチンで共存する戦略のどちらも破綻した場合の選択肢が存在しないことだ。ワクチンを使わない形での共存は考えられないという認識が主流となっている。それが正しいかどうかを証明するのが、英国や米国の状況ということになるかもしれない。✒
Popular
テスラが中国のGanfengとリチウムバッテリー供給契約を結ぶ
Ganfeng Lithium Coはテスラと契約を結び、2022年から24年まで水酸化リチウムバッテリー製品を供給すると月曜に明らかになった。
Ganfengは詳細を開示しなかったものの、実際の数量と価格についてテスラからの発注書に言及した。この契約はテスラとの長期的で安定した協力を強化するために有益であるとも述べた。
テスラはまだHertzとの契約書に署名していないとイーロンマスク氏が明らかに
レンタカー企業のHertzが大規模な取引について発表してから1週間が経過したが、テスラCEOのイーロンマスク氏はまだ契約を結んでいないと表明した。これによりテスラ(TSLA)の株価や5%急落して1,146ドルになった。
マスク氏は月曜遅くに「Hertzに基づいた情報だとすれば、まだ契約が結ばれていないことを強調したい」とツイートし慎重な姿勢を見せた。
ただし「Hertzとの取引は我々の経済には影響を与えない」とも付け加えた。
テスラとHertzは双方ともコメントには応じなかった。
HertzのCEOであるMark Fieldsは先週、注文に含まれるのは多くがモデル3だと明らかにしていた。モデル3の価格が44,000ドルから始まると考えれば、注文全体の価値は約44億ドルとなる。
アップルがiPhone 13の生産を優先しiPadを後回しにする
アップルはiPadの生産量を減らすことを決めた。日経アジアが明らかにした。世界的なサプライチェーンの停滞を受け、iPhone 13の販売に支障が出ないようにリソースとコンポーネントを優先的に割り当てることにした。
だがiPadの需要はパンデミックにより増加している。昨年は6.7%増の5,320万台のデバイスが販売され、世界のタブレット市場の3分の1を占めた。
iPhone 13シリーズはiPad miniと共通のチップセットのA15 Bionicが搭載されている。今回の減産により四半期のiPadの収益に影響が出る可能性をアップルは認識しているようだ。
アナリストはアップルの決定にさほど驚いていない。iPhoneが優先されるのは当然だとCounterpoint Researchの技術アナリストBrady Wangは話す。アップルのスマートフォン販売数は年間2億台以上であり、アップルのエコシステムの中心軸となっている象徴的な製品だからだ。
アップルのHomePod miniが5色展開で購入可能に
HomePod miniは印象的なサウンドを提供しながら、iPhoneとシームレスに連携し、Siriのインテリジェンスも備えている。スマートホームの基盤となるだろう。
HomePod miniは白とスペースグレーに加えてオレンジ、黄色、青の大胆な新色を展開させた。あらゆるスペースで個性的なスタイルを表現するためだ。価格はわずか99ドルとなる。
3.3インチの高さのHomePod miniは、小さなサイズのスピーカーで予想外に大きなサウンドを提供するための革新的な機能を搭載している。計算されたオーディオにより豊かで詳細な音響体験を提供し、あらゆる角度から素晴らしいサウンドを実現する360度オーディオで部屋を充実させる。
複数のHome Podスピーカーを使用すれば、ユーザーは家中で同じ音楽を再生したり、ステレオペアを作成して没入感を体験することができる。Apple Musicともシームレスに連携する。
iPhone 13 ProはHomePod miniと相互作用する。何が再生されているかを確認したり、パーソナライズされた音楽リストを提案したり、iPhoneが近くにあると自動で音楽を再生したりもできる。
SpaceXのハロウィーン打ち上げが天候により延期される
SpaceXはハロウィーンの日曜日に4人の宇宙飛行士を国際宇宙ステーションに打ち上げる予定だったが、NASAとの協議の結果大西洋の気象条件が思わしくなかったことから今週水曜に延期されたようだ。
NASAの報道官は打ち上げが11月3日水曜日の午前1:10ETになったとツイッターで発表した。ケネディ宇宙センターで行なわれる予定だ。
今回打ち上げられる宇宙飛行士は軌道に入り、既に働いている7人のメンバーと合流して科学ミッションに従事することになる。SpaceXにとって4番目の有人ミッションであり、民間宇宙飛行全体では5番目だ。
SpaceXが今回使うドラゴン宇宙船は合計30回の打ち上げに使われ、最大7人の乗員を運ぶことができる。そのまま宇宙ステーションにまで到達できる最初の民間宇宙船となっている。