地球温暖化により気温が1℃上昇するごとで、世界中で極端な降水量の災害が7%増加すると予測されている。South China Morning Postが報道した。
石炭は過去40年間で中国の経済成長を後押ししてきたが、気候変動への影響に関する最大の課題の1つでもあった。国連の報告書は、気候変動が世界の多くの地域でより激しい降雨と洪水をもたらすと警告している。
今後数年間でに発生する深刻な洪水、そして干ばつが中国の経済発展に大きな脅威をもたらす可能性がある。気候変動は地球上の水の動き、要するに雨や雪、雲の異常気象を引き起こすと報告書は述べている。
南京の北海大学教授でありIPCCレポートの著者でもあるWang Wenは「極端な洪水や干ばつは中国の社会的及び経済的な発展に対する最悪級の脅威だ」と話している。
IPCCの専門家による信頼性の高い予測によれば、地球温暖化で気温が1℃上昇するごとに世界的な激しい降水量の災害が7%増加するという。人類の活動が温室効果ガスを生み出し、1850年以降で世界の気温を1.1℃上昇させた。2040年までにさらに1.5℃上昇する可能性があるという。
「一部の低層ビルでは地下室が浸水し、電気と水の両方が遮断された。私の友人の1人は、水を得るためだけに階段を30往復しなければならなかった」と中国で洪水の災害を経験した40代前半の専業主婦は話す。
洪水はまた河南省の農業部門に大きな打撃を与えた。河南省は中国の小麦供給の3分の1を占め、トウモロコシや野菜、豚肉の生産量の10分の1を占めている。今回の洪水で260万エーカーの耕作地が浸水し、82万エーカーは完全に使用不可能となった。
世界の海面は現在の排出シナリオが継続した場合、2100年までに60cm上昇するとされている。2050年まででも海面上昇は10~25cm規模になる、とキングスカレッジロンドンの気候科学者であるTamsin Edwardsは述べる。
「海面が10~25cm上昇すれば、100年に1回クラスの洪水が沿岸地域の20~30%で発生することになるだろう」
中国でここ最近頻発する豪雨や洪水が気候変動によるものだと判明した。中国は石炭を何十年もの間使い続け、凄まじい量のCO2を地球上に排出してきた。そのしっぺ返しを今食らっているのかもしれない。✒