最新の科学関連の見出しには混乱させられる。コーヒーについての最新の研究によれば体にいいこともあれば、コーヒーは悪魔の醸造物であるという”最新の研究”も見つかることがある。真実はどこにあるのか?Gizmodoが報道した。
科学的な内容が見出しで分かることはめったにない。世界は複雑であり、食べ物や飲み物との相互作用を引き出すのは意外と難しい。ほとんどの場合、重要なのは食べ物だけでなく食事のスタイルだとGizmodoは述べる。例えば加工された食品を長い間食べ続けると心臓病のリスクが高まるというが、それだけでは断言できない。
コーヒーにはカフェインのように体に急激な影響を与えるものも含め、多くの成分がぎっしりと詰まっている。コーヒーは何世紀にも渡って世界で最も人気のある食品として定着してきた。コーヒーが我々に何をもたらすのか、何をもたらさないのかについて数千、あるいは数百の研究が費やされてきたのは事実だ。
過去数年の研究だけでも、コーヒーの摂取が心不全リスクの低下に繋がると明らかになっているとGizmodoは続ける。2型糖尿病の早期犠牲を食い止め、肝臓の損傷を元に戻すのにも役立つという。だが別の研究によれば、過度のコーヒー摂取はむしろ健康状態を悪化させるそうだ。朝食の前にコーヒーを飲むと新陳代謝が台無しになるとも言われていて、緑内障のリスクを高めるという。カリフォルニア州も最近、コーヒー製品に潜在的ながんの危険性があることを示すラベルを義務付けた。さてどちらが正しいのか?
合理的な考え方としては、コーヒー関連の見出しに注意を払わなければいい。科学は完璧ではないし、多くの繰り返しに基づいて構築されていくものだ。単一の研究だけでなく全体を見るべきと言える。特に食品関係の研究は、直接的でなく2つの間の相関関係や因果関係しか示さない場合が多いという。
一般的に言えば、コーヒーが我々の健康にいいという根拠の方が有害だという根拠よりもはるかに多い、とGizmodoは結論付けた。カリフォルニア州のコーヒーの警告は、そもそもコーヒーとはあまり関係のない理由だったらしい。
コーヒーに限らず、何でも過剰摂取すれば体に害を及ぼすのは当然じゃないかと思う。例えば食事をしなければ人は生きられないが、1人で3人分食べるような過剰な食事は肥満や糖尿病のリスクを高める。朝食後に1杯といった適度な摂取量であれば健康面のベネフィットだけを得られる、という最適解をGizmodoは提示しているように思える。✒
