香港は世界のストレスが少ない国・地域ランキングで100位中74位となった。中国の上海は83位だ。South China Morning Postが報道した。
アイスランドのレイキャビクは、世界で最もストレスの少ない都市だ。対照的にインドのムンバイが住むのに最もストレスが多い都市となる。このランキングの編集者は、香港の74位は今後数年間でさらに悪化する可能性があると述べた。
都市のランキングは、政治や社会的および財政的な圧力、汚染、COVID-19対策など16の要因に基づいている。欧州のスカンジナビア半島の多くの都市が上位にランクしている。レイキャビクは大気汚染や騒音が最も少なく、男女平等で安全、セキュリティも高くなっている。多くの上位都市が西洋に集中している。
反対にアジアの都市はトップ25では1つもランクインせず、ワースト10に7つもランクインすることになってしまった。ここにはインドネシアのジャカルタとフィリピンのマニラが含まれる。
アジアにはいい面もある。全体で33位となったシンガポールは安全性とセキュリティで世界3位となり、タイのバンコクは世界で2番目に雇用率が高く、東京は医療へのアクセスで世界3位となっている。ベトナムのハノイよりも公害が少ないのは、世界で8都市だけだという。
だが香港は経済的ストレスでワースト8位になった。ハノイはこの基準ではアジア最悪になり、スイスのベルンが世界でワースト1位になってしまうという。また香港は社会保障面でもワースト3位になった。
「この調査の結果が、環境を再評価しストレスの少ない都市の開発に向けて協力するためのバロメーターとして役立つことを願う」とFinn Age Hänselの創設者Vaayは述べる。
アジアの主要都市が軒並みランクを下げているのは、公害や大気汚染が大きく影響しているものと思われる。パンデミックの状況も改善されたとは言えず、先の見えない国境封鎖をいつまでも続けている。形だけは先進国に近づいた中国や香港も、洗練度で言えば到底欧州には及ばないと言える。✒