中国豚肉大手WHグループのWan Long会長(80)の息子であるWan Hongjian(52)が事務局長、副会長としての役割を剥奪された。同社が自社株の13%を買い戻す150香港ドル(19億3,000万ドル)の提案を発表してから2週間も経たないという。South China Morning Postが報道した。
世界最大の豚肉生産企業として有名なWHグループは、会社に対する問題行動で会長の息子を解任した。同社の修正および改訂された定款に基づいたものだ。香港の証券会社へ提出される。
同社は「会社の資産に対する問題行動、最近の違法行為のために取締役としての義務を果たせなかった」としている。詳細は明らかにしなかったが、この解任でグループへの悪影響を及ぼすことはないとも述べた。
同社の株式投資は去年以来低迷しており、13%をプレミアムで買い戻すために150億香港ドル(19億3,000万ドル)を確保すると発表していた。過去2年間、アフリカ豚コレラの発生で食肉加工業者が苦しんでいることから圧力を受けてきた。
去年末に会社の23.34%の株式投資を所有していたWan Long会長は、中国食肉加工業界で52年目のベテランだ。国営のHenan Luohe Meat Products Processing United Factoryを国際的な大企業へと変貌させたことがある。Wan Hongjianは2018年6月にWHグループの事務局長に任命され、同年8月に副会長に任命されていた。解任前はWHの国際貿易事業を担当していたという。
解任による経営への打撃はないとのことだが、解任理由が不明確なことから”違法行為”に大きな問題があったものと推測される。中国では豚コレラが長い間広まっていることに加え、コロナパンデミックで消費量も落ちていることから食肉加工事業は危機に瀕していると言える。✒
