中国国家航天局によると、2029年までに木星に到達するという使命を持ちつつ今後数年間で彗星の探索を進め、より多くの月や火星、小惑星のサンプルを収集するそうだ。South China Morning Postが報道した。
宇宙機関の事務総長であるXu Hongliangは「2029年に木星探査の任務を遂行する。2030年以前には火星探査に焦点を合わせるだろう」と述べた。
中国は国際宇宙ステーションに匹敵する独自の宇宙ステーションを建設中であり、5月に最初のローバーであるZhu Rongを火星に着陸させた。2028年にサンプリングと帰還の任務を遂行することが次のステップだとXuは述べる。
2020年には中国の探査機が40年ぶりに月のサンプルを持ち帰った。米国とソ連に次ぐ3番目の国としてだ。中国は大型ロケット、再利用可能な宇宙輸送システム、衛星インターネットの開発を推進するとXuは述べた。
中国の宇宙当局は、火星の情報を監視し共有するために、NASA、欧州宇宙機関(ESA)、アルゼンチン、フランス、オーストリアの国家機関を含む世界中の対応機関と協力していたと述べた。また中国とロシアは今年3月、科学研究のための国際的な月面研究ステーションプロジェクトを共同で主導することに合意した。来年末までに有人宇宙ステーション建設を完了させるという。
宇宙空間における競争は激しさを増している。だが木星への到達が数年後にも可能になるとは考えにくい。地球から木星までの距離は、地球から火星までの3倍以上あるからだ。中国当局の発表はどれも勇ましいが、火星のものとされる映像や画像も本物かどうかが疑われている。✒
