中国の債券市場の成長や人民元の国際化、デジタル人民元などは米欧からの投資によって成り立っていることが分かった。South China Morning Postが人民元の現状について報道した。
西側諸国の多くの経済学者は中国の成長について強気ではなかったが、稀に中国の支配を差し迫った脅威だとする学者も存在していた。ブラウン大学のArbind Subramanianなどがその一例だ。
2019年4月にオンショア中国国債がBloomberg Barclays Global Aggregate Indexに追加され、JPモルガンが2020年の前半に中国国債をインデックスに追加した。この後FTSEラッセルにも追加されれば、中国は3つの主要な債券インデックス全てに含まれることになるという。
Financial Timesによると、海外投資家は今年だけで353億ドルの中国株を購入した。2014年に海外投資家が香港のインフラを通じて中国本土市場にアクセスするためのStock Connectの仕組みを立ち上げてから、中国へ資金が流入するようになった。
パンデミックに対応するための異次元の金融緩和政策で、米欧からの資金流入が加速するようになったのも大きい。中国は他の新興市場経済よりも安全だと認識されているようだ、とSouth China Morning Postの御用記者は述べる。
中国経済が米欧の資金で成り立っていることを示す一例と言えるだろう。中国が米国の覇権にとって脅威とみなされれば、あっという間に資金は引き揚げられ経済を崩壊させるトリガーとなる。中国は米国の足元にも及ばない新興国であると証明された。✒