香港証券取引所の元所長は、中国が世界の金融システムのリーダーになる可能性があり、その場合香港は西側でなく”東側”諸国の延長になる必要があると述べた。South China Morning Postが報道した。
中国はデジタル化されたキャッスレス経済への道を進んでいて、香港に重要な責任を負わせることになるようだ。中国にはまだ米国中心の世界経済を変える力がないことから、西側世界の延長として重要な役割を果たしてきた香港が必要だという。
香港証券取引所の元最高経営責任者Charles Lie Xiaojiaは、金融ハブとしての地位が脅かされない限り”東”の延長線上にあるべきと話した。西洋に対する東洋を意味しているものと考えられるが、”東側諸国”の意味に捉えられなくもない。
「香港は新しい金融システムの試験場となるために、規則と規制を確立させる必要がある。香港がその役割を担うわけではないが、中国が香港を必要としている」とCharlesは述べた。
デジタル化された時代において中国のデータ量や広さは膨大であり、米国や欧州よりも迅速にシステムを開発でき、最終的には従来のシステムを破壊する可能性があると付け加えた。だが同時に海外の関係者がデータを収集するリスクがあることから、国家安全保障上の懸念も高まるという。
中国は香港がなければ国際金融の舞台で力を発揮できないようだ。香港金融を中国が支配しているのでなければ、中国そのものが西側諸国の手のひらの上ということになる。こうした世迷い言が証券取引所のトップから出てくるとは驚きだ。✒